ドイツの美大に留学中のかしい(@kassy_art)です!
ドイツでは学生寮の定員が少なく、多くの学生がシェアハウス(WG)を自分で探して入居します。
日本と勝手が違いかなり難しいので、ドイツ正規留学での家探しのためにやったことをまとめました。
- ドイツでの家探し(WG)のコツまとめ
- ドイツで家を探す方法
- 私が検索した家探しの条件
- 家探しのためのメールテンプレ
- メールでの問い合わせ〜内見まで
- 内見と面接
- 賃貸契約〜敷金・初月家賃の支払い
- ドイツでの家探しへの道まとめ
ドイツでの家探し(WG)のコツまとめ
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見るサイトはWG-Gesuchtだけでも十分
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「外国にいるから内見できません」詐欺に注意。
必ず現地で内見してから契約し、家賃や敷金を支払う。 -
物件の募集が掲載されてから数時間〜1日以内にメールを送る。
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最初のメールで必要なことを全て伝える(ドイツ滞在の目的、趣味、家賃払えるかなど150語以上)
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いつでも内見できることをアピールし、返信が来たらすぐに内見に行く
ドイツで家を探す方法
日本では、不動産仲介業者を通して物件を契約するのが一般的です。
一方、ドイツでは不動産仲介業者を通すことはあまりなく、サイト経由で大家さんと直接交渉します。
WG-Gesuchtを毎日見て、条件に合う物件に片っ端からメールを送る(おすすめ)
どのブログでも紹介されているド定番サイトです。
超大手なので、きちんとWGの同居者の情報が記載された本当のオファーがあるのがよかったです。
マイナーなサイトだと、新着物件が少なくて詐欺物件ばかり、ということがあります。(後述)
サイトで自分の検索条件を登録しておくと新着物件の通知がもらえます。
ただ、通知が来るまでややラグがあるので頻繁にサイトを見るようにした方がいいです。
とにかくスピードが大事なので、条件が一致するところがあればすぐにメールを送りました。(少なくとも1日以内には送らないと望み薄)
メールはテンプレをベースに、説明文で相手が気にしていることがあれば追加で文章を書きました。
同居人と趣味が一緒であれば「私も旅行が趣味なんです」とか、「交流する気がない人お断り」と書いてあれば「ぜひ日本料理を振る舞いたいです」と書いたりとか。
30通送って返事が返ってきたのは8通くらいで、内見の約束ができたのは5件程度。
最初のうちは日本から「まだ現地にはいないんですけど」と送っていたのでてんで返事が返ってきませんでした。
WG-Gesuchtで募集の広告を出す(効果ややあり)
「こういう物件を探しています」という広告を自分でも出すことができます。
最初の方は英語での詐欺メールばかり来ていたのですが、
「内見できないのであれば契約できません」
と冒頭に書くようにしたらきちんと本当の問い合わせが来るようになりました。
信頼されるために自分の顔写真をばんばん載せていたのもあり、男性からの「うちで一緒に暮らさない?」という出会い目的のような問い合わせも多かったです。
向こうからメッセージをもらえる分、ちゃんとやりとりできるのはいいのですが、物件ページがない分最初は情報が少ないです。
「同居人を1人探してるんだけどどう?」みたいにフランクにメールが来るので、立地や家賃、部屋の写真などを質問して確認しないといけません。
あと、重要なことはタイトルに書いておかないとけっこう条件違いのメールが問い合わせが来ます。
わたしの場合は家具付き(Vollmöbliert)で物件を探していたのですが、家具なしの物件の打診がけっこう来ました。
WG-Gesucht以外のサイトで条件の合う物件にメールを送る(効果なし)
最初はWG-Sucheというサイトを使って物件を探したのですが、なんと最初にメールを送ってみた物件が詐欺物件でした。
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やたら広いのに家賃が安い
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新築で部屋がとてもきれい
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中心地で大学まで徒歩5分と超好立地
と、理想的な物件。
「まぁ、とりあえずメールしてみるか」と問い合わせると何やら違和感が…。
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ドイツ語で問い合わせたのに、英語で爆速で「空いてます」と自動返信がきた
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めちゃくちゃいい物件なのに、現在の居住者がいない
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「外国にいるから内見できないけど、前払いしてくれれば契約はできる」と言ってくる(重要)
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「ほかの人はもう契約したよ」と契約を急かしてくる
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サイトのチャット機能ではなく、メールやWhatsAppなど外部でコミュニケーションしたがる(サイト側の検閲を避けるため)
詐欺だと判断し、サイトに報告したところ物件は削除されました。
ただ、削除後に全く同じ内容(家賃、敷金、説明文)で、写真と住所だけ変えた物件が別アカウントで投稿される事態に…。
何度報告しても完全にいたちごっこで、プラットフォームとして詐欺を防ぐチェック機構がきちんと働いていない感じだったので使うのをやめました。
「外国にいるから敷金だけ先に送って」詐欺は本当に多いので気を付けてください。
Twitterでもブログでもいろんな人が注意喚起を出しています。
ドイツの家探し詐欺にあって1600ユーロ失ったお話①
— ぱん田ぱん太❤️「欲しがるあの子を止められない」7/5出版 (@pandapantade) February 2, 2020
海外にいる人や、海外に知り合いや家族がいる人に伝えてください。 pic.twitter.com/zuyZLWQAvn
日本人向けコミュニティ「ドイツ掲示板」「MixB」に募集を出す(効果なし)
ドイツ滞在の日本人がよく見ているとされる「ドイツ掲示板」や「MixB」にも募集を出してみました。
ただ、私の滞在する都市(ケルン)では募集が少ないのか一切問い合わせはありませんでした。
物件情報自体もそもそも載ってなかったです。
ベルリンやデュッセルドルフなど大都市であれば機能するのかもしれません。
不動産業者「ユーロエステート」に問い合わせる(効果なし)
日本語のヨーロッパ不動産業者である「ユーロエステート」さんともコンタクトしたのですが、条件に合う物件がなく使う機会はありませんでした。
かなり古い物件がそのまま掲載されていたり、検索条件をかけても条件に一致しない物件が出てきたりとサイトが使いづらかったです…。
物件が空いているか問い合わせをしても返事が返ってこず、そのままでした。
その後問い合わせから2週間後に返信が来たので、さすがにいくらなんでも遅すぎないかって思います…。
WG(シェアハウス)であれば同居人の情報がかなり重要ですが、部屋の広さや設備の情報しか載っていないのも物足りなかったです。
結果的に家賃が高いワンルームの2人ルームシェアを薦められたので、シェアハウスで一人部屋に住みたいという自分の要望に合っていませんでした。
ワンルームを借りたい人や一軒家を借りたい家族など、駐在員向けのサービスなのかなと感じました。
私が検索した家探しの条件
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部屋の広さ:13㎡以上
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家賃:€550まで
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室内禁煙(バルコニーでの喫煙はOK)
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女性限定WGが望ましいが、複数人なら混合WGも可
(男性と2人きりのWGはNG) -
場所:ケルン全域
大学の資料によると「ケルンのWGの平均家賃は€370〜380」とのことでしたが、直前だったのですこし余裕をもって予算を設定しました。
最初は「大学まで徒歩で通いたい」と徒歩30分圏内で探してましたが、そんないい立地にうまく空き物件が見つかるはずもなく…。
結局、「通学1時間以内なら別の都市でもOK」とかなり条件を広げて探しました。
また、最初は清潔さを保ったり、トラブルを避けるために女性限定WGの方がいいかなと思いましたが、なかなか見つからず混合WGもOKに条件を広げました。
あまり条件を付けすぎると物件がなくなってしまうので、条件は最低限にした方がいいです。
家探しのためのメールテンプレ
貸す側は毎日大量のメールをもらうので、最初のメールで相手が知りたい情報を全て送る必要があります。
以下は実際に私が送ったメールです。
ドイツで何をするかと言った自己紹介に加えて、
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家賃を遅滞なく払えること
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WGに住んでいたことがあるか、共同生活できるか
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ドイツ語、英語できちんとコミュニケーションできること
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住人と交流する意思があること(Keine Zweck-WGの場合)
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タバコを吸わないこと(禁煙が望ましいWGの場合)
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ドラッグをやらないこと
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コロナワクチンを接種済であること
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すぐにいつでも内見できること
などを送りました。
正直、日本で一人暮らししてたときは料理なんてほぼしてません(笑)
ただ、とにかく「家事をきちんとする」人間だということをアピールした方がいいので「趣味:料理」を入れるようにしました。
インスタまでわざわざ確認してる人は正直いなそうですが、たまに「美術に興味があります」という入居者の人がいるのでアピールのために入れておきました。
自分で出している広告は、上記の自己紹介に加えて条件を書いていました。
最初はSkypeのIDも書いてましたが、基本WG-GESUCHT内のチャットかWhatsAppなので電話番号だけ書いておけば十分です。
メールでの問い合わせ〜内見まで
テンプレメールを何件か送ったところ、「内見したかったらWhatsAppで連絡して!」と返信がもらえるようになりました。
WhatsAppですぐに連絡し、「明日の朝に内見できます」と日取りが決まりました。
遅刻は論外ですが、ヨーロッパでは早く行きすぎるのもあまりマナーが良くないそうです。(準備できてないときがあるので)
家の前には早めに着くようにして、15分前くらいに「近くに着きましたが、ここで合ってますか?もし早すぎたら約束の時間まで待ちます」とメッセージを送りました。
「今行きます」とすぐに返事があり、無事に迎え入れてもらえました。
内見と面接
大家さんに家の設備を見せてもらい、ハウスルールや家の周りの環境を説明してもらえました。
1階は共有スペース、2階は大家さん家族の居住スペースで3階に女子学生3人が住まわせてもらうという感じでした。
今回の物件では大家さんが直接オファーを出していたため、ほかの同居者と交流することはなかったです。
奥さんと話した後は旦那さんと少し会話する時間があり、
「ドイツで何をするのか」
「ヨーロッパは初めてか」
「ドイツと日本の違いは?」
「ほかにも検討している物件はあるか」
などいろいろ聞かれました。
全部で1時間くらいかかりました。
内見1件目からかなりいい物件で、ここに住みたい!ってなりました。
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大家さんと英語でコミュニケーションでき、感じが良い。
旦那さんは大学職員で、ドイツの大学の事情に詳しそう。 -
大家さんがアジア系の移民家族で、同じくアジアからやってきた留学生の境遇に理解がある。
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部屋が広く、ベッドも広い。
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女性限定WGで、同居者が全部で3人のみ(+大家さんの家族)。
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キッチンが広く、食洗機がある!
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トラムの駅から徒歩2分、中心地までトラムで20分と立地もいい。
それでいて住宅街なので静か。スーパーも近い。
ただ、同時に競争率も高そうだったので内見が終わったときは「住めるかどうかはわからないな」という印象でした。
翌日に連絡が来なかったのでお祈りかと思っていましたが、2日後に
「他にも候補者がいるけど、あなたの人柄がいいからあなたに住んでもらいたい」
と連絡があり、入居許可をもらうことができました!
賃貸契約〜敷金・初月家賃の支払い
本来はもう一度大家さんの家に行き、契約書にサインして家の鍵をもらうのが一般的です。
ただ、私の場合は内見直後にコロナになってしまい、10日間の自主隔離を余儀なくされてしまいました…。
契約書はPDFでサインしたものをメールで送ったのですが、住民登録用の許可証は原本が必要とのことで郵送してもらえることになりました。
家賃と敷金は銀行振込して、柔軟に対応していただけたのでありがたかったです。
ドイツでの家探しへの道まとめ
いろんなサイトでドイツでの家探し体験談を読んで
「3ヶ月経っても家が決まらないこともザラ」
「メール100通送って家が決まるかどうか」
「WGでは入居者審査があり、料理対決や体力対決させられることもある」
と聞いていたので戦々恐々でした。
ただ、結果的にはドイツに入国してから3日、内見1件目で家を貸してもらえたのは本当に運がよかったです。
しかもその後すぐコロナになって10日間身動きが取れなくなってしまったので、入国してすぐに10月からの家を確保できたのは不幸中の幸いでした…。
あと、やはり現地に来て「いつでも内見行けます!」と書いてからの方が返事が来る確率が高かったです。
入居させてもらえることになった物件も、「明日の朝はどう?」とすぐに内見の日程が決まりました。
ドイツは家不足ですぐに次の借主が決まってしまうので、「2週間後に現地に行くので、それから内見できます」ではほぼ必ずスルーでした。
家のまわりの環境や部屋のにおい、住人や大家さんとの相性など、実際に現地に来てみなければわからないこともけっこうあります。
家がない状態で渡航するのは不安ではありますが、やはり現地に一度来てから家を探した方が効率がいいと感じました。
この記事がドイツで家を探すみなさんの参考になれば幸いです!がんばってください!
きちんと探さないと下記のような賃貸トラブルにつながるので、内見の際はシャワーやヒーターも確認するようにしてください。