ドイツ対策クラスは金・土の週2回で、入学金3万円、学費は月5万円。
3ヶ月分まとめて払うと、月47,000円に割引されます。
1年通うと564,000円、1年半なら846,000円 かかります。(2022年5月時点)
(※2024年2月時点、ドイツ対策クラスはなくなり全ての国が対象の土日クラスのみになりました。
入学金2万円、土日クラスA・Bが月60000円(3ヶ月前納で57000円)です。
最新の情報は下記のページをご覧ください)
https://www.sokeiabroad.com/fees
ドイツ対策クラスの講師、高津戸先生がやっているPinselのオンラインレッスンにも通いました。
こちらは4回コースが40,700円、8回コースが70,400円です。
絵画などアトリエでの制作が必要なものは創形美術大学で、アニメーションなど自宅の方が作業しやすいものはオンラインレッスンで、と時期によって使いわけることで学費を少し節約しました。
ポートフォリオ制作は最短で半年、通常は1〜1年半程度準備が必要になると思います。
ドイツ現地のポートフォリオ準備コースに通う場合の相場は各自お調べください。
作品制作費
美術予備校の学費に加えて、作品の制作費がかかります。
絵画専攻の場合は絵の具や筆、キャンバス代。
映像や写真専攻の場合はカメラやレンズなどの機材費。
デジタルで制作する場合はAdobeなどのサブスクリプションやパソコン、iPadなどの機材費。
あなたが制作したいものによって制作費は異なるので、いくらかかるかは一概には言えません。
わたしの場合、最初は絵画を制作していて、画材代が1年で10万円かかりました。
絵画用品を持っていなかったので、アクリル絵の具、油絵具、筆、キャンバス張り機など一通り買い揃えました。
その後はデジタルで制作するために、iPad ProとMacbook Proを新調して50万円かかりました。
高額な機材に関しては分割払いも可能なので、一度に支払う必要はありません。
(ちなみに、このとき買ったiPad Proは買って1年でベルギー滞在中に盗まれ保険も効かず全損。円安のため日本のほぼ2倍の値段で新品買い直しになりました…。
高額な買い物はドイツに行ってから購入して、盗難保険をつけた方がいいかもしれません😭)
ドイツ語学習
ドイツの美大では、B1〜C1(中級〜上級)レベルのドイツ語能力が求められます。
英語で授業するためドイツ語の語学証明がいらない大学もありますが、ごく一部です。
独学もしくは語学学校に通って、ドイツ語を0から勉強する必要があります。
独学:3万円〜10万円
語学学校:3万円〜50万円
語学試験の検定料
語学レベルを証明するために、必ず受ける必要があります。
独学であってもお金がかかるのはこのためです。
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A1:12000円
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A2:13000円
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B1:18000円
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B2:24000円
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C1:27000円
TestDaF:約25000円(€195)/回
DSH:約1〜2万円(€70〜€150)/回
telc:約2万円(€150〜)/回 ※試験会場によって異なる
A1やA2レベルの証明書が必要になることはあまりないため、B1レベル以降から受ければ語学試験の検定料を節約できます。
B1レベル以降になると難易度が上がるため、一発合格している人はほとんどいませんでした。
再受験が必要になることも考慮して、余裕を持って予算を立てておいたほうがよさそうです。
B1以降はモジュール別に再受験が可能なので毎回全額かかるわけではありませんが、わたしもB2は全部で3回受けてようやく受かりました…。
語学学校
マンツーマンレッスンなのかグループレッスンなのか、また受講する頻度によっても学費は大きく変わります。
日本のドイツ語教室の場合は、だいたい1回 3000〜5000円くらいです。
ゲーテ・インスティチュートのインテンシブ8コースでは、2ヶ月で約7万円します。
週1の場合:1年で12万
週2の場合:1年で24万
週5の場合:1年で50万〜
初級は独学でやるけど中級以降は語学学校に通う、など使い分けると節約できそうです。
教材費
独学であってもテキストの購入費用がかかるんじゃないの?と思いがちですが、「中古で買って中古で売る」で0円で学習できます。
ゲーテ検定などの対策本は需要があるので、メルカリで必ず売れます。
また、現代ではYouTubeやアプリに無料で学習できる教材が溢れています。
無料の学習教材を駆使することで、なるべく教材費を抑えながら学習することは可能です。
大学の受験料
受験料
ドイツでは受験料がかかる美術大学はほとんどありません。
ただし、ベルリン芸術大学(UdK)とデュッセルドルフ芸術アカデミーでは受験料€30がかかります。
また、留学生はUni-Assistというシステムへの登録が必要な大学があり、その場合は別途Uni-Assistへの登録料が学校ごとにかかります。
初回登録が€75で、その後は1校ごとに€30です。(2022年現在)
美術大学では
などがUni-Assistの利用を求められます。
その他の一般大学ではほとんどのところでUni-Assistの登録が必要です。
高校や大学の英文卒業証明書、成績証明書
大学入学資格の証明のため、高校や大学の卒業証明書と成績証明書を英文で発行する必要があります。
高卒の場合は、センター試験の結果を英文で発行してもらうことでドイツの大学入学資格(Abitur)があると見なしてもらえます。
高校を卒業していても、数III・数Cまで受講していない場合はAbitur同等資格と認定されない場合もあるので注意してください。
ほとんどはPDFでアップロードすれば応募できますが、稀に郵送が必要な大学もあります。
大卒・大学院卒の場合も学士やDiplomに応募する場合は高校の卒業証明書の提出が必要です。
出身校によりますが、1部数百円程度で発行してもらえるでしょう。
認証コピー作成費用
学校により、卒業証明書や成績証明書の認証コピーが必要になる場合もあります。
認証コピーとは、重要書類のコピーを送る際にドイツ大使館でコピーしてもらうことで、書類が改ざんされていないことを証明してもらうものです。
留学目的であれば日本の大使館・総領事館での手数料は無料です。
郵送で申請する場合のみ、送料がかかります。
渡航費用
飛行機代
コロナ禍ではほとんどの実技試験がリモートでの実施になりましたが、現地での受験が必要になる場合もあります。
デザイン科はデジタルの実施が多いですが、ファインアートは現地の場合もあるので注意しましょう。
時期にもよりますが、乗り継ぎ便なら最安6〜8万円、フランクフルトへの直行便なら15〜25万円程度はかかります。
※2024年時点、原油高と円安のため航空運賃はどんどん上がっていく傾向にあります。最新のレートを参照ください。
クレジットカード決済やポイントサイトでJALマイルを貯めておくと、最安で10万円程度(22500マイル+約5〜6万円(燃油サーチャージ代・空港使用料など))で直行便に乗ることができます。(2024年2月時点)
ヨーロッパに行ってしまいさえすればいくらでもLCCで安く乗り継ぎできるので、必ずしもフランクフルト行きでなくてもいいです。(ウラジオストク以外)
燃油サーチャージが上がっているので、金額としては乗り継ぎ便の方が安く済みます。
フルキャリアの直行便で快適に空の旅を楽しみたい方はぜひマイルを狙ってみてください。
出典:JAL国際線特典航空券 各路線の必要マイル数
パスポート発行費用
パスポートを持っていない場合は、当然ドイツ渡航にパスポートが必要です。
内訳
申請料 16000円(20歳以上)、11000円(12〜19歳)
戸籍謄本 300円
住民票の写し 300円
証明写真 600円
すでにパスポートを持っている人も、学生としての滞在中に有効期間が切れそうであれば更新した方が安心です。
コロナワクチン接種済証明書
コロナウイルスワクチンを接種済でないと、入国して勉強できません。
大学の敷地内にも入れないところがほとんどです。
スマホアプリでの接種証明も可能ですが、紙で提出を求められる可能性もあるため1部発行しておくと安心かと思います。
値段は自治体によりますが、300円程度です。
※ 2024年2月現在、コロナの規制はほぼ撤廃されましたが持っておいたほうが安心かもしれません。
ビザ発給費用
学生ビザ(滞在許可)の申請に75〜104ユーロがかかります。
ドイツで申請する場合は州により手数料が異なりますが、毎年上がっていく傾向にあります。
また、滞在許可申請に必要となる閉鎖口座の開設に€100〜€150程度必要となります。
準備期間の生活費
ドイツに滞在して準備したい、という場合は当然プラスでドイツでの滞在費用がかかります。
家賃、水道光熱費、通信費など一人暮らしに必要なお金がふりかかってきます。
シェアハウス(WG)に住むことが一般的で、日本で一人暮らしするよりは家賃を抑えることができます。
生活費はどこまで質素に暮らすかによるため一概に言えませんが、およそ月6〜8万円程度あれば最低限生活できるようです。
大都市に住めば700ユーロ程度、地方都市に住めば500ユーロ程度。
ビザの申請の際は、1ヶ月934ユーロで計算されます。(2024年2月時点)
13×12ヶ月=156万円は1年の生活費として必要になりそうです。
円安が進むと生活費は高くなりますし、円高であればもっと安く済みます。
東京で一人暮らしをする場合も、ドイツと同程度もしくは少し高いくらいの生活費がかかると思います。
昔の日本人のブログを見ていると「ドイツの生活費は安い!」と囃し立てる人が多いのですが、正直2024年現在ではめちゃくちゃ円安が進んでいるので全くそんなこともないです。
ビザ申請のための貯金証明
学生ビザを申請するとき、入学後も問題なく暮らせることを証明するために貯金残高を証明する必要があります。
こちらは実際に使うわけではなく、貯金残高の証明として必要になります。
1ヶ月934ユーロ(約15万円)、1年で11208ユーロ(約180万円)です。(2024年2月時点)
※毎年上がる傾向にあるので、最新情報は大使館のHPをチェックしてください。
おわりに:ドイツ美大留学にかかるお金まとめ
留学準備に 100〜200万円
準備期間1年間の生活費に 100〜200万円(実家暮らしでない場合)
ビザ申請に 貯金残高180万円(滞在期間中の生活費分)
の計280〜580万円が目安です。
留学後の生活費は1年180万円が目安。
日本でバイトをしながら留学準備をしている人も多いです。
ただ、ドイツ語に作品制作に…とやることは山積みなので、なるべくバイトはしすぎないほうがいいです。週2くらいではないでしょうか。
社会人であっても、親のスネをかじれる方はがんがんかじっていいと思います。
働けるようになったら恩を返せばいいわけです。
また、若い人であれば奨学金制度を使うこともできます。
現在の貯金や家庭の事情と照らし合わせて、ドイツ美大留学準備ができそうかどうか検討していただければ幸いです!