かしいのドイツ美大留学日記

2023年10月からドイツの国立美大でデザインを勉強中✍️ ドイツ生活のエッセイ漫画やお役立ち情報を発信します!

【ドイツ留学】仮ビザ(Fiktionsbescheinigung)でドイツ国外に旅行に行くことは可能なのか?

ドイツ美大に留学中のかしい(@kassy_art)です!

長期留学生活に必須の滞在許可証ですが、数ヶ月発行されないことはザラです。

そこで滞在許可の申請中は仮ビザ(Fiktionsbescheinigung)を発行してもらうことになります。

ただ、仮ビザを持っている状態で果たして日本に帰国できるのか?ドイツ国外に行けるのか?

この記事ではその疑問にお答えします!

要約

  • 仮ビザしか持っていない状態で出国してドイツに再入国できるかどうかは、仮ビザの種類による。
    一度滞在許可カードを取得済みで、更新時にもらう仮ビザの場合は入出国可。(Aufsatz 4)
    まだ滞在許可カードをもらえていない状態でもらった仮ビザだと入出国不可。(Aufsatz 3)
  • EU圏内であれば通常パスポートチェックがないため、Aufsatz3の仮ビザでもドイツ国外に行って帰ってくることは実質可能
    しかし、抜き打ちでパスポートチェックされる可能性がありリスクを伴う。
  • 最終的には連邦警察(Bundespolizei)が判断するため、Aufsatz 3の制限付き仮ビザでも事情を説明して再入国させてもらえる場合もある。(実体験)
    ただし、再入国を拒否されても何も文句は言えない。
  • 再入国を拒否された場合、一度日本に帰国して半年経ってからでないとドイツに再入国できなくなる。
    また、学生向けの滞在許可が一度失効すると再度同じ学校に対しての滞在許可を取得できない場合があるので要注意!!

仮ビザ(Fiktionsbescheinigung)とは?

滞在許可の申請中に、手続きが終わるまでのドイツ滞在を許可してもらえる証明書が仮ビザです。

通常はビザなしで滞在できるのはドイツ入国から3ヶ月までですが、滞在許可の申請中は3ヶ月を越えても合法的に滞在できます。

滞在許可の初回取得までにもらえる仮ビザ(Aufsatz 3)滞在許可の更新時にもらえる仮ビザ(Aufsatz 4)で法律上の種類が異なります。

praxistipps.focus.de

記事に記載されているように、

初回取得までにもらえるビザ(Aufsatz 3)→ドイツ再入国不可(申請中でもビザなしと同じ扱いとなり、再入国まで半年あける必要がある)

更新時にもらえるビザ(Aufsatz 4)→入出国可

です。

仮ビザしか持ってない状態でドイツ国外に旅行したときの体験談

体験談1:ベルギー旅行時に連邦警察と話してドイツに再入国させてもらう

2023年3月、「滞在許可の申請中ならドイツに滞在してOK」と聞いていたので仮ビザがない状態でベルギーに渡航しました。

念のため仮ビザは頼んでおいたのですが、郵便ミスで間に合わず。

行きは問題なかったのですが、帰国直前にリュックをまるごと盗まれてパスポートも失いました。

帰りのFlixbusで一度「パスポートがないなら乗れない」と乗車拒否されたのですが、別のスタッフにチケットを見せたらなぜかそのまますんなり乗れることに。

Flixbusのスタッフがザルなおかげで助かりました。

しかし、運悪くルクセンブルクでパスポートコントロールに捕まってしまい、「再入国できないのでは」とめちゃくちゃ焦りました。

 

「パスポートも含め全ての荷物を盗まれた」

「滞在許可証はまだないが、申請の手続きの途中だから入国できるはずだ」

(実際にはできないのだが、このときはできると思い込んでいた)

 

と事情を話したところ、外国人局にデータを確認してもらえたのかなんとか再入国させてもらえました。

 

入国直後にコロナになっていたおかげで(?)パスポートの画像ドイツ入国時のスタンプの画像クラウドに残っていて助かりました。

体験談2:ベルギー旅行時(2回目)はパスポートコントロールなし

2023年4月に仮ビザ (Aufsatz 3) を持ってベルギーに行きましたが、このときは国境でのパスポートコントロールがそもそもありませんでした。

Flixbusのスタッフはパスポートがあるかどうかは確認しても、滞在許可証があるかどうかまでは確認しません。

仮ビザを持っているから仮にチェックされても大丈夫、と思ってベルギーに行ったのですが、後から実は仮ビザでは再入国できないと知り危ない橋を渡っていたと気づきました。

 

わたしの場合どちらのケースもドイツに再入国できましたが、1つ目はかなりイレギュラーな対応だと思います。

また、EU圏内の移動だったのでEU圏外から空路で入国するよりも審査はゆるいと思います。

EU圏外からの入国であれば絶対にパスポート&滞在許可証のチェックがあるので注意が必要です。

まとめ

  • 滞在許可更新中の仮ビザ(Aufsatz 4)の人
    問題なく国外へ旅行できます。

  • 滞在許可取得中の仮ビザ(Aufsatz 3)の人
    基本は出国しないでください。
    とにかく外国人局に電話をかけまくって正式な滞在許可をもらってください。
    「1〜2週間で処理されるから待て」と言われた場合、2週間待たずに1週間くらいできちんと処理されているか確認してください。指紋を登録してから滞在許可カードをもらえるまで公式には7〜8週間待てと言われるのですが、実際には3週間でもう受け取れました。とにかくただ待たずに自分から何度も電話したり窓口に行ったりして早く滞在許可証を受け取れないか確認しましょう。

    EU圏内の旅行(行ってドイツに戻る)
    →自己責任。通常はパスポートチェックはないが抜き打ち検査の可能性あり。

    EU圏外へ旅行(行ってドイツに戻る)
    →ドイツに再入国できない可能性が高いため避けてください。

    EU圏外へ出国(日本への帰国など、半年以内にドイツに戻れなくても問題ない場合)
    国境通過証明書(Grenzübertrittsbescheinigung)を取得してください。

    本来は国外退去となる外国人や難民が使う証明書ですが、コロナで隔離を余儀なくされたため滞在許可の期限を越えてしまった人などにも発行されるようです。
    こちらの発行については外国人局にお問い合わせください。

参考:

german02.com

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