ドイツ美大に留学中のかしい(@kassy_art)です!
ドイツに長期滞在(3ヶ月以上)する間に必要となる滞在許可証(長期滞在ビザ Aufenthaltserlaubnis / Aufenthaltstitel)。
しかし、わたしの場合、滞在許可証を取得するのに10ヶ月もかかってしまいました。
この記事では、なぜそんなに時間がかかったのかとどうすれば早く取得できるかを解説します。
要約
- 州によるが、通常は申請から3〜4ヶ月で滞在許可証を受け取ることができる。
(ケルンでは申請〜受理まで1ヶ月、受理〜外国人局での面接まで3週間、面接〜滞在許可証の受取に7週間かかる) - しかし私の場合、引っ越し、メール連絡の行き違い、パスポートの盗難、郵便ミスにより受け取りまで10ヶ月もかかった
- ここまで時間がかかったのは、大家が違法転貸していて郵便受けに自分の名前を貼らせてもらえなかったのが1番大きな要因
- 役所の仕事は遅いが、ただ受理されるのを待つのではなくすぐに電話して状況を確認すべき。30分間リダイヤルし続けることもザラなのでとにかく朝イチにかける。
- 郵便ポストに名前が貼れなくても、郵便ポストの名義(c/o)を伝えて招待状を送ってもらうことはできる。
- 担当者によって言うことが変わるので、話が通じないと思ったら電話をかけ直して別の担当者に変わってもらった方がいい。
- 滞在許可証のカード(eAT)がもらえるまで仮ビザ(Fiktionsbescheinigung)がもらえるが、このビザではドイツ国外に行けないので注意(厳密には、出国はできるが再入国できなくなる)
- 要約
- 滞在許可証(長期滞在ビザ)取得までの道のり
- 2023/09 ドイツ入国、家探し
- 2023/10 滞在許可を申請するための書類待ち(医療保険証、閉鎖口座の残高証明書)
- 2023/11 滞在許可を申請、申請処理待ち
- 2023/12 書類不足で追加確認のメールが来る、即レスするも毎回ファイルが開けないと2週間後に返信が来て5往復する
- 2023/01 招待状待ち
- 2023/02 招待状待ち
- 2023/03 招待状待ち、郵便が差し戻されていたことが発覚
- 2023/04 ようやく外国人局に行くも、引っ越したので引っ越し先で登録してくださいと追い返される
- 2023/05 外国人局でようやく指紋登録、滞在許可カードが注文される
- 2023/06 外国人局でようやく滞在許可証を受け取り
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滞在許可証(長期滞在ビザ)取得までの道のり
2023/09 ドイツ入国、家探し
2022年8月31日にドイツ入国。
10月入居の家を契約したため10月にならないと滞在許可の申請ができず、まずは入居を待つことに。
2023/10 滞在許可を申請するための書類待ち(医療保険証、閉鎖口座の残高証明書)
住民登録を済ませ、ドイツの銀行をつくり、健康保険会社に連絡をし…と滞在許可に必要な書類を取り寄せました。
円安をなんとか避けようと待ってみたのですが、結局どんどん円安が進むだけで 1ユーロ 145円のレートで閉鎖口座に送金しました。
2023/11 滞在許可を申請、申請処理待ち
11/1にようやくオンラインで滞在許可を申請。
申請が受理されるまで最大1ヶ月かかるとのことだったので、ここでもひたすら待ち。
貯金残高の証明書を添付する欄がなく、「窓口で見せればいいってこと?」と疑問点を放置。
今思うと、電話して聞くか追加のメールをすぐに送っておくべきでした。
2023/12 書類不足で追加確認のメールが来る、即レスするも毎回ファイルが開けないと2週間後に返信が来て5往復する
外人局からようやく「書類が足りませんよ」と連絡が来たので「待ってました」と即レス。
しかしこのときGmailの仕様でGoogle Driveのリンクが貼られてしまい、
「不審なリンクは開けないのでファイルを添付してください」と言われてしまう。
PDFを添付し直して即レスし、また住民登録の画像も添付した上で
「引っ越したのですがどうすればこのまま前の住所の外人局で手続きを進めて大丈夫ですか」
と聞いたところ、こちらの質問は無視で
「これは住民登録の画像なので貯金残高の証明書を送ってください」と返信がくる。
PDFも添付してんだから全部ファイル確認しろや!!!!!!
しょうがないのでもう一度PDFを添付して即レス。
また「ファイルが開けません」と言われたら嫌だなと思い念のためJPEGでも追加で別メールを送信。
するとまたもやPDFを添付したメールは無視で
「JPEG画像が見られないのでPDFで送ってください」
と返信がくる。
返信ツリーに含まれてんだから履歴確認しろや!!!!!!
もう一度PDF添付し直して即レス。
この間、こちらが即レスしているのに相手から返信がくるのは1〜2週間後とかなのでファイルを確認してもらうためだけに1ヶ月が浪費される。
その後、返信がなくなったため断続的に「書類開けますか?」「確認お願いします」など数回メールを送るも全部無視。
そうこうしているうちに年末年始休みに突入し、いよいよ返信が絶望的になる。
2023/01 招待状待ち
最後のメールから1ヶ月経ってもメールの返信がこず、ようやく電話。
すると、書類自体は受理された模様。
指紋登録の予約の招待状を発送する処理待ちとのことでまた1ヶ月待機と言われる。
2023/02 招待状待ち
招待状を待つも一向に来る気配がなく途方に暮れる。
本来すぐに電話すべきだったが、平日午前中しか問い合わせできないのでめんどくて放置。
2023/03 招待状待ち、郵便が差し戻されていたことが発覚
さすがにおかしいと思い始めようやく電話。
そこで初めて「郵便ポストに名前がなかったので、返送されてました」と発覚。
いや!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
連絡しろや!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
はい、そんな親切なことはしてくれないのがドイツです。
大家の意向で郵便ポストに自分の名前を貼らせてもらえなかったため、
「郵便ポストの名前(c/o)を宛先に追加できますか?」と聞いたところ
「住民登録してるなら郵便ポストに名前貼れるはずでしょ。ダメ。」とつっぱねられる。
旅行初日だったため、「郵便受けに名前を貼っておいてもらえますか」とWGの同居人に連絡して対応してもらう。
しかし2週間待っても書類が来ず、再度電話。
「建物の外のドアに名前がなかったのでまた返送されました」
という返事。
郵便受けが建物の中にあったため、建物内にしか貼ってもらえてなかったみたいです…。
もう一度郵便ポストに名前を貼ってもらおうとするも、
違法転貸がバレたくないから郵便受けに名前を貼らせたくない大家
vs
絶対に滞在許可の招待状がほしいから名前を貼りたいわたし
で何度もバトルが勃発して本当に疲れました。
結局、2回目は名前をそのまま貼るのではなく、
「この名前宛の郵便はXXXの郵便受けに入れてください」
とメッセージを貼るという妥協案が採用されることに。
3月末にようやく招待状を受け取れましたが、外人局の予約の日付はさらに1ヶ月後の4月末でした。
おせーーーーーーーーよ!!!!!!!!!!!!!!
また、3月に仮ビザ(Fiktionsbescheinigung)も届いたのですがちょうどパスポートの盗難に遭ったため仮ビザも再発行が必要になりました。
なんかもういい加減にしてほしい。
あと、毎回電話で確認するのも本当に繋がりにくくて、150回リダイヤルして30分かけてようやく繋がるとかザラです。
役所ってチケットぴあ?
とにかく朝イチにかけないとダメで、12時終業なので11時半とかにかけるともう繋がらない可能性が高いです。
2023/04 ようやく外国人局に行くも、引っ越したので引っ越し先で登録してくださいと追い返される
招待状の予約は4/24 10:00。
絶対にもうこのチャンスを逃したくないので、わざわざ朝早く1時間かけて前の住所の近くの外人局まで行ってきました。
また、ドイツ人ネイティブの友達に来てもらった方がいいと言われて友達に頼んでいたのですが、「ごめん寝坊した」と連絡があり結局来ず。
ようやく自分の番号が呼ばれた…と思ったら
「あなた引っ越してるからここじゃ手続きできないわ。
今の住所の外人局で手続きして!」
と追い返されました。
いや!!!!!!!
だから引っ越したけど手続きそのまま進めて大丈夫?って聞いたやん!!!!!
とにかく最初の担当者の仕事がクソすぎます。
今の住所の外人局への招待状をもらいましたが、5/10とまた3週間待つことに…。
いつになったら滞在許可もらえるんですか?
あと、仮ビザ再発行してもらうときにもう一度電話して
「住所に郵便ポストの名前(c/o)を追加できますか?」と聞いたら
「大丈夫ですよ」と返事。
おい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
最初のときにダメって言われたのなんやねん!!!!!!!!
無駄に3週間浪費して大家とバトるはめになったじゃねーか!!!!!!!!!!!!!
なんかもう役所の人間の言うことは永遠に信用しない方がいいかもしれません。
2023/05 外国人局でようやく指紋登録、滞在許可カードが注文される
ようやく今の住所の外国人局で対応してもらえることに。
特に書類不備はなく、指紋を登録しただけで終わりました。
「じゃあ、カードが発行されるまで7〜8週間待ってください」
と最後に一言。
え!???????????????
今日もらえないの????????????????
これだけ待ったのだからようやく滞在許可証が即日もらえると思っていた私はさらにカードがもらえるまで2ヶ月待てという通告で途方に暮れました。
イギリス旅行を控えていたわたしは
「でも、仮ビザがあれば国外には行けるんですよね?」
と聞いたところ
「仮ビザでは再入国できません。」
と無慈悲な通知。
「でももう航空券予約したんですけど」
とゴネたところ
「1ヶ月くらいでカード発行できるかもしれないから、1ヶ月後にまた来て」
と曖昧な返事。
おいおいおいおいおいおい!!!!!!!!!!!!!!
聞いてねぇぞ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
2023/06 外国人局でようやく滞在許可証を受け取り
外国人局のお姉さんには「1ヶ月後に来て」と言われたものの、それだと旅行直前すぎたので前回の申請から3週間後のタイミングで一度行くことにしました。
列に並んでる間「7〜8週間経ってないからまだダメ」とスタッフに追い返されそうになりましたが、「でも来ていいって言われた」とゴネて外国人局に入れてもらうと…
カード届いてました。
7〜8週間待てってのなんだったん???????
間に合ったーー!!!!!!!!!!!!!!!!!
そこからは大急ぎで旅行の準備をしていきました…
滞在許可(長期滞在ビザ)申請で気をつけること
はい。ここまで読んでくださりありがとうございました。
わたしと同じ轍を踏まないために、いくつか滞在許可申請時に気を付けることを記載しました。
- 申請で不明点がある場合、処理されてるか不安な場合はとにかく電話
- 電話も朝イチでかけないとまず繋がらない、30分かけて150回リダイヤルしてようやく繋がる (日本のように回線を繋いだまま待たせる仕組みがないため、繋がらなかったらリダイヤルする必要がある。ケルンの場合)
- 電話して「担当者がいないからまた今度」と言われたらまず放置される。
担当者と直接やりとりできるまで電話をかける - メールは基本無視、いつ返事が来るかは運ゲー
- メールの件名に「緊急」とか「●日までに対応お願いします」と書いても当然無視
- 修正メールを送っても無視でランダムで最初に目に入った1件目だけ見て返信してくる
- 郵便受けに自分の名前を貼れる家に住む
又貸し(Untermiete)は元の大家に黙って貸してる違法転貸の場合があるので注意
ドイツでは待ちの姿勢ではダメです。
処理に時間がかかるにしても、逐一電話をかけて「今どういう状態か」を確認した方がいいです。
みなさんがスムーズに滞在許可を取得できることを願っております!