ドイツの美大に留学中のかしい(@kassy_art)です!
ドイツの美術大学への留学を検討している方向けに、ドイツの国立美術大学の特徴をまとめました。
- ドイツの国立大学の特徴
- ドイツにおけるコミュニケーションデザイン科
- ドイツのコミュニケーションデザイン科の特徴
- ドイツのコミュニケーションデザイン科で学べること
- ドイツのコミュニケーションデザイン科の受験の特徴
- 美術大学のコミュニケーションデザイン科と一般大学のコミュニケーションデザイン科の違い
- まとめ
ドイツの国立大学の特徴
-
国立大学は学費が無料!!!
別途、施設利用料のみ1セメスター300ユーロ(5万円)程度必要。5年通っても50万円なので破格の安さと言える。 -
生徒の自主性重視で、教授のもと綿密なフィードバックが受けられる
カリキュラムがガチガチに決まっているというよりは、生徒が制作したいテーマを自由に選択できるところが多いです。大学の設備や立地よりも、教授との相性が大事です。 -
ドイツの大学入学資格がない場合も、適性検査で合格すれば入学できるケースが多い
日本の場合、高校で数III・数Cまで勉強した上で卒業しているとAbitur(ドイツ大学入学資格)があるとみなされます。
美術大学では適性検査で合格できれば学歴不問のところが多いですが、総合大学では大学入学資格が必須の場合もあります。
ドイツにおけるコミュニケーションデザイン科
ドイツで日本でいうグラフィックデザイン科、視覚デザイン科にあたるのは
コミュニケーションデザイン科(Kommunikationsdesign)もしくはビジュアルコミュニケーション科(Visuelle Kommunikation)です。
Kommunikationsdesign:平面デザインがメイン
Visuelle Kommunikation:立体や空間デザインも込み
という違いがあるようです。
ただ、実際にはKommunikationsdesign科の生徒作品でもインスタレーションがあったりするのでそこまで厳密な違いはなさそうです。
ドイツのコミュニケーションデザイン科の特徴
-
いろんな技術・知識を得られる(学際的、包括的)
-
1学年15〜20人と学生数が少なく、きめ細かい指導が受けられる
-
チームプロジェクトで共通のテーマでの制作も行う
-
学生の主体性を重視する、コンセプト重視
-
実践を重視し、ワークショップが豊富
-
学校により、インターンや留学のためのセメスターがある
正直、このあたりはどの大学のホームページにも書いてあって全く違いがわかりません。
大学によって教えている分野や教授の数が違うため、そのあたりで判断するしかなさそうです。
ドイツのコミュニケーションデザイン科で学べること
-
ブックデザイン
-
コーポレートデザイン
-
写真(フォトグラフィー)
-
映像(Bewegt Bild)
-
メディアデザイン、インタラクティブデザイン、UI・UXデザイン
-
インフォメーションデザイン
-
イラストレーション
-
アニメーション
などなど。
学校によってカリキュラムが異なり、担当する教授がいたりいなかったりします。
タイポグラフィー、ブックデザイン、グラフィックデザインあたりはどこの大学にもある印象です。
イラストレーション、アニメーションは教えていないところも多いです。
メディアデザインやUXデザインあたりは、別途メディアデザイン科やデジタルメディア科として独立しているところもあります。
大学のホームページを見て、自分が学びたい分野がどの学科に所属しているかチェックしてみてください。
ドイツのコミュニケーションデザイン科の受験の特徴
-
国立大学は受験料もほぼ無料!!
ほとんどの大学で受験料なしで受験できます。UdKのみ30ユーロ必要。 -
一部の大学では、Uni-Assistという留学生向けの書類チェックシステムへの登録が必要
美術大学ではあまり必要ありませんが、一部の大学ではUni-Assistというシステムへの登録が事前に必要です。初回は処理に1ヶ月、その後は1週間程度かかるので、余裕を持って応募しましょう。 -
学校により、入学前に3ヶ月程度のインターンが必要
職歴をインターン経験としてカウントしてくれるケースと、職歴とは別に再度インターンが必要なケースがあるので注意しましょう。 -
学校により、実技試験のかわりに数週間かけてテーマ課題の作成が必要
テーマが自由なファインアートと違い、デザイン科ではテーマを大学側に設定されることが多いです。 -
学校により、ドイツ語での筆記試験やグループディスカッションがある
総合大学のデザイン科では、ドイツ語での発想力も見られます。 -
美術大学の二次試験は長め、総合大学の二次試験は短め
美術大学の二次試験が作品制作期間として約1週間〜1ヶ月あるのに対し、総合大学の二次試験は1日で終わるところが多かったです。 -
ファインアートに比べて求められるドイツ語能力が高め
コミュニケーションデザイン科の場合はだいたいB2〜C1レベルが必要です。
美術大学のコミュニケーションデザイン科と一般大学のコミュニケーションデザイン科の違い
コミュニケーションデザイン科は、美術大学の中にある場合もあれば一般大学の中にある場合もあります。
-
美術大学:教授との師弟関係が強い。生徒個人に制作テーマは委ねられ、かなり自由度が高い
-
一般大学:カリキュラムがしっかり決まっている。まんべんなく技術を身につけられる
という傾向があるそうです。
ただ、美術大学でもテーマを与えられるカリキュラムが多かったり、一般大学でも自由度が高い学科はあったりと、学校によって変わるみたいです。
まとめ
ドイツのコミュニケーションデザイン科は、日本のコミュニケーションデザイン科のカリキュラムとは違います。
大学の情報を詳しく調べて、学びたい分野に合った大学を探してみてください!