かしいのドイツ美大留学日記

2023年10月からドイツの国立美大でデザインを勉強中✍️ ドイツ生活のエッセイ漫画やお役立ち情報を発信します!

【ドイツ生活】ドイツの家での賃貸トラブル②:冬場にヒーターが使えない!

ドイツの美大に留学中のかしい(@kassy_art)です!

「家探しの難しいドイツですぐに入居できた!」と喜んでいたのも束の間、
最初に入居したWGが「シャワーのお湯、ヒーターが使えない」というトンデモ物件でした。

1ヶ月以上経っても故障が修理されず、大家に家賃の値下げ要求をしました。
しかし、ドイツ民法を知らなかったために大幅に損をしてしまいました…。
みなさんには同じ轍を踏んでほしくないので、ドイツでの賃貸トラブルの対応方法をこの記事にまとめます。

賃貸トラブルの対応方法まとめ

  • もしもの場合にそなえて、入居後すぐに地域のMieterverein(住人保護組合)に加入しておく

  • 故障箇所があったら、ただちに瑕疵報告書(Mängelanzeige)を書留で郵送

  • 瑕疵報告書のテンプレはネットで探すかMietervereinで弁護士に無料相談

  • 大家に直談判せずに弁護士を通した方が安全

  • トラブルが一定期間内に解消されない場合は、トラブルが解消されない限り瑕疵報告書提出日以降の家賃を値下げしてもらえる

  • 家賃の値下げ率はトラブル内容によって異なるため、Mietervereinで弁護士に相談するか過去の判例を参考にする

    https://www.mietrecht.de/mietminderungstabelle/

  • 家賃の値下げは遡及的に要求することも可能だが、14ヶ月間何もせずに正規の家賃を払い続けると請求権がなくなるので注意

賃貸トラブル2:冬なのにヒーターが故障

10月中旬 2階のヒーター(部屋と浴室)が使えなくなる

10月上旬の時点では部屋のヒーターは動いていました。
しかし、10月中旬頃から急に動かなくなりました。
「何かわたしの使い方が間違ってるのかな?」
と思い、大家が出張から帰ってから直接聞こうと待ちました。

11/1(月) 同居人からも部屋のヒーターが使えない報告

10月はまだ暖冬でヒーターをほとんど使わずにすみました。
しかし、11月に入りいよいよ寒い季節になってきます。
同じく2階に住んでいる同居人Bからも「ヒーターが動かない」と報告。
何度か大家とやり取りした結果、「元栓を開けて水抜きしないとダメ」ということがわかりました。
元栓は大家が持っているので、対応してもらえる日を待ちました。

11/6(日) 大家の奥さんが元栓を開けようとするも、元栓が硬すぎて開けられない

大家の奥さんが私の部屋に来て、ヒーターの元栓を開けて水抜き作業をしようとしました。
しかし、わたし、同居人B、大家の奥さんと3人で挑戦したものの元栓が硬すぎて開けられず…。
「男の大家に頼もう」となり、この日は解散しました。

11/9(水)、11/11(金) 大家が対応するも、まだヒーターが動かない

大家が水抜き作業を行いましたが、翌日になっても動く気配はありません。
部屋の温度を測るために温度計を買いました。

11/12(土) 小さなオイルヒーターをもらうも、灯油くさくて使えず

わたしが何回も文句を送るので、ようやく大家が地下室から小さなオイルヒーターをひっぱりだしてきました。
使い方を教わりオンにしてみたものの、長期間使っていなかったからかやたら灯油くさい…。
温まりはしてましたが頭痛がしてきたので、使用を中止して換気しました。

11/13(日) なぜか部屋のヒーターが動き出す

水抜きの成果が出たのか、少し部屋のヒーターが動き出しました。
ただ、まだ浴室のヒーターは動いていませんでした。

11/14(月) 大家にようやく瑕疵報告書/家賃の値下げ要求書を手渡すも、逆ギレされる

「直す直す詐欺」で全く直る気配がないので、ついに大家に瑕疵報告書/家賃の値下げ要求書(Mängelanzeige / Mietminderung)を手渡しました。
11月30日までに故障箇所が直らなければ、12月以降の家賃を値下げするようにという内容です。

わかりました、と受領のサインがもらえるかと思いきや…。

「代替案を用意してやってるのに、何が気に入らないんだ」
「この家が気に入らないならいつでも出ていっていいんだぞ」
「わたしも人間だから、さすがに今すぐ追い出さないだけ」

など逆ギレされ強めの態度を取られました。
「人間だから」とかではなく、契約違反してない住人を勝手に家から追い出すのは法律違反なんですけど…。

こちらとしては、ドイツの民法で補償されている当たり前の権利を主張しただけです。
ただ、ドイツ民法を知らない外国人大家にとっては寝耳に水だったらしく、かなり狼狽して怒っていました。
「文字が小さくて読めない」などだだをこねられ、受領のサインはすぐにもらえませんでした。
「11/16(水)に業者を予約したから待て」とのことでこの日は追い返されました。

11/16(水) 業者が来る、ついにヒーターの意外な故障理由が判明

朝9時〜18時のどこかで来るという大雑把すぎる予約のなか、朝9時の朝イチで業者が来ました。
2階のヒーターをいろいろ点検してもらったところ…

「そもそも、外気温が10℃以下にならないと自動でオフになる仕様」

とのことでした。

えええ…?

たしかに、10月の時点では暖冬でヒーターを使う必要をあまり感じなかったです。

ただ、11月になってから割と寒い日もあったのに使えないときがあったのはなぜなのか…。
また、同じ気温の日でも部屋のヒーターは動くのに浴室のヒーターは動かなかったのはなぜなのか…。

疑問はいろいろ残りましたが、明らかに外気温10℃以下の日が増えてヒーターがまた使えるようになりました。

そもそもそんな簡単な仕様なら、大家が把握しとけよ!

って思いました。

無駄に業者を呼んでお金もかかったでしょうし、下宿人としても動かない理由がわからないので、「故障だ!」と無駄に騒ぎ立ててしまいました。

11/17(木) 大家から瑕疵報告書の受領サインをもらうも、謎の言い訳がつらつら書いてある

家賃の値下げに応じたくない大家は直ってから返却したかったようで、11/17(木)にようやく受領サインがもらえました。
謎の言い訳がつらつら書いてありましたが、法的にはサインさえあれば有効なようです。

賃貸トラブルの反省

「設備の故障があった場合、すぐに瑕疵報告書を書面で大家に提出する」
という知識がありませんでした。

もっと早く正式に対応していれば、実際に家賃を値下げしてもらえたかもしれなかったです。
「いつか大家が対応してくれる」という待ちの姿勢でいたために、ヒーターの故障?の修理に2週間以上かかるという結果になってしまいました。

  • WGの住人が全員外国人で誰もドイツ民法に詳しくなかった

  • 入居したてで勝手がわからなかったため、「自分の使い方が間違ってるのかも」と思ってしまった

  • Mietervereinの仕組みやMängelanzeigeの書き方など、いちいち調べるのに時間がかかってすぐに対応できなかった

問題が起こってからではなく、問題が起こる前に手続きを把握しておく重要性を感じました。
次回以降は、すぐに故障箇所を書面で通知しようと思います。
長文記事を読んでくださってありがとうございました!

みなさんも、賃貸物件でトラブルがあった場合はすぐに故障箇所を書面で通知してMietevereinに相談するようにしてください!!

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