ドイツ美大に留学中のかしい(@kassy_art)です!
海外美術大学留学には、自分の作品をまとめたポートフォリオの制作が欠かせません。
ポートフォリオ制作の準備が日本国内でできる予備校をまとめました。
※情報は2024年12月時点のものであり、今後値上げやコース内容変更の可能性があります。
詳細は公式ホームページをご確認ください。
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無料で読めるので、ドイツ生活について興味がある方はよければチェックしてみてください :)
創形美術学校 海外美術留学準備コース(全ての国)
筆者が1年半通ったポートフォリオ準備コースです。
私が検索した限りでは日本で海外美術大学の留学準備ができるコースはほぼここしか見つからず、実質一択です。
実際に合格できたので、自信を持っておすすめできるコースとなります。
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土日クラス・日曜クラス・3日クラス:全ての国が対象のクラス。日曜日は全員でデッサン、立体、デザイン、絵画などの共通課題に挑戦する。金土は個人制作。講師は4人。
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金土クラス:ドイツ対策クラス。ポートフォリオ制作のため、一人一人の作りたい作品に応じてフィードバックが受けられる。講師は2人。
ある程度美術経験がありドイツ志望の場合は金土クラス。
美術経験が少ない場合やドイツ以外の大学志望の場合、ドイツ志望だが平日に通えない場合は土日クラスから基礎力をつけるイメージです。
メリット
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アトリエで大きな作品を制作できる
筆、キャンバスなど必要なものを教室に保管することができ、自由に制作できます。 -
細かく的確なフィードバックが受けられる
アトリエで制作しているときは1時間ごとくらいに進捗をチェックしてもらえ、細かい相談ができます。 -
講師の物腰がやわらかく、リラックスして制作できる
制作をしていると自信を失う瞬間は多々ありますが、前向きに励ましてくれるので頑張れます。 -
日本の美術予備校のようにギスギスと競争しあう雰囲気ではなく、作品の質を高めるために生徒同士で前向きな意見を言い合う雰囲気がある
2ヶ月に1回程度、全員の作品を見せ合う全体講評があります。
講師だけでなく、生徒からの意見も作品をブラッシュアップさせるのに非常に参考になります。 -
リモート対応も可能
教室に行けない場合はSkypeのチャットや通話でフィードバックをもらうことが可能です。 -
大学の情報もある程度教えてもらえる
全てではありませんが、大学の情報やインフォメーションデーの時期を教えてもらえるので参考になります。 -
展示の情報もある程度教えてもらえる
参考になる都内の展示の情報も教えてもらえるので、勉強になります。 -
講師が複数人いるため、いろんな視点からアドバイスがもらえる
複数人から意見をもらうことで、さらに作品をブラッシュアップできます。 -
1ヶ月もしくは3ヶ月ごとの支払のため、状況に応じて予備校を変えられる
最初は日本で準備するけど途中から現地で準備するとか、別のオンラインクラスに切り替えるなど、フレキシブルに計画を変更できます。
デメリット
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油絵の制作ができない(今後変わる可能性はあり)
講師からもこの点は不評で、アトリエなのに油絵の制作ができないのはかなり残念です。
アトリエにはいろんな生徒の作品が置いてあるため、他の生徒の作品が汚れるのを防ぐためとのことなんですが、改善を期待します。 -
朝が早い(朝9時開講)
制作しているとどうしても夜型になってしまい、定時で行くのがしんどいです。気合いで通うしかありません。 -
振替希望の場合は1週間前までに連絡する必要がある(当日の遅刻・欠席は振替不可)
当日具合悪くて行けない、とかだと授業料は返ってこないので、体調管理をしっかりする必要があります。 -
ドイツ語クラスは絵画出身の講師のみ
基本的にもらえるのは作品の方向性に対するフィードバックなので、具体的にどういう技術を使えば実現できるかは自分で調べるしかないです。
授業料:入学金2万円、1ヶ月5万円(土日クラスと金土クラス)、3ヶ月前納14万1000円
58万4000円(3ヶ月前納で1年間通った場合、週2)
まずはオンライン相談や見学に行ってみましょう!
Pinsel(ドイツのみ)
創形美術大学ドイツ対策クラスの講師、高津戸優子先生が個人で開いているオンラインレッスンです。
Skypeのチャットやビデオ通話を用いて作品制作や進学の相談ができます。
講師の方は絵画科出身。
メリット
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マンツーマンでレッスンが受けられる
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授業料が予備校より安い
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授業の頻度を自分のペースで変えられる
オンライン授業を行う日程は都度相談して変えられるため、フレキシブルにスケジュールを組むことができます。
デメリット
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オンライン対応のみ
対面授業がいい人は創形美術学校に通ってください。 -
決まったカリキュラムはなく、予備校ほど頻繁なフィードバックは受けられないので、ある程度自分で制作を進められる人向け
授業料:4回コース 40,700円、8回コース 70,400円
42万2400円(1年間、週1で8回コースを6回分契約した場合)
Studio Monami(ドイツのみ)
ドイツ在住のマスコユカさんによるオンライン相談コースです。
現在Burg Giebichenstein Kunsthochschuleのコミュニケーションデザイン科に所属。
ハレ・ライプツィヒでのみ対面サポートが可能です。
メリット
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授業料が安い
為替レートにもよりますが、30分30ユーロ)と最安値です。
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コミュニケーションデザイン専攻の講師である
上述の高津戸先生は絵画科の講師なので、コミックアーティストであるマスコ先生の方が志望分野によっては的確に指導していただけるかもしれません。
デメリット
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オンライン対応のみ
ドイツ在住の方のため、日本からだと対面授業は不可となります。
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現役の学生である(2022年時点)
ドメイン取得日から察するにまだコースを開講して間もない(1年経ってない)ため、コースを受講した方の合格実績が不明です。
私自身このコースを受講したわけではないので、どこまで的確なフィードバックを受けられるかわかりません。
初回無料ですから、一度お話ししてみて指導方針が合うかどうか確かめてみてもいいかもしれません。
授業料:初回20分は相談無料、以降は30分30ユーロ
日本外国語専門学校 海外芸術大学留学コース(英語圏のみ)
全日制(週5、朝〜夕方まで)で美術の実践や理論を学べます。
英語圏の美術大学への進学を対象にしており、英語の授業もあるのが特徴。
私の場合は英語のサポートは必要なかったので、行きませんでした。
メリット
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英語も一緒に学ぶことができる
カリキュラムの中に語学学習が含まれているため、別途語学学校に通う必要がありません。
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受講者どうしの絆が深まりそう
全日制で毎日顔を合わせますから、ほかのコースよりも密に友人関係を築けるかもしれません。
デメリット
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授業料が1年167万円と高い
語学と美術、全てひとまとめにサポートを受けられるかわりに授業料は高いです。
日本の私立美大に1年通うのとそこまで変わらない学費です…。
授業料:167万円(1年間、週5)
基本的には現地で進学準備をする人が多いため、日本国内で留学準備ができるコースはあまり多くありません。
創形美術学校 海外美術留学準備コース、Pinselに関しては筆者が実際に受講したレッスンなので、自信を持っておすすめできます。
海外の美術留学進学を考えている人にとって、参考になれば幸いです!